出雲和紙とは神々のふるさとといわれる八雲町で生産される手すき和紙。
その紙は素朴で美しく強靭で、特に「雁皮紙(ガンピ紙)」は光沢があり防虫効果にも優れているので保存に適し、柔らかな風合いでありながら丈夫で長持ちするのも特徴の一つである。
出雲地方は、正倉院文書にも記述が残っているように、歴史は古く天平時代にさかのぼります。
最盛期には30件あった紙漉き屋は現在3件を残すのみとなりました。こうして衰退してゆく出雲和紙を、伝統技術に現代感覚を加え、出雲民芸紙としてよみがえらせたのは、故人間国宝安部榮四郎でした。
現在、榮四郎の心と技は孫 信一郎、紀正兄弟の手へと受け継がれています。